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ビーケーワン書評コラム

ソックス定点観測

[11]スティグマになった大学型知識(2001.5.25)

大衆モダニズムの夢の跡
著者:竹内 洋著
出版:新曜社
発行年月:2001.5
本体価格:\2,400


 かつて教養主義風味のインテリが棲息した時代がありました。大学は輝ける場所であり、学生はそれなりに選ばれた人。大学的知識は権威を持ち、大衆はそれにあこがれた。今となっては信じがたいことですが、そんな時代もあったのです。

 教育社会学者の竹内さんは、そんな時代を知っている最後の方の世代ですから、「大学型知識の終焉」をこともなげに語ってしまいます。生き延びることができるのは、せいぜい広告代理店型知だろうとのこと。大学型知識をもつことは、学生にとってはもはやスティグマでしかないと言います。

 なるほど。もはや教授法の研究でもないのかしらと思ってしまいますね。「おちゃめ型の知識人」をめざすしかないのかな。

 というわけで、本書は、最近、書き下ろし力作が続いていた竹内さんが、折にふれて教育と教養と大学とインテリについて書きつづった教育社会学的エッセイ集です。社会学者の教育論というと宮台さんのものを思い浮かべる人が多いかと思いますが、こちらはまったく位相の異なるものです。でも、静かにひねる社会学的センスを感じます。(2001.5.25.nom)


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SOCIUS.JPドメインへの初出 7/20(thu), 2002  
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