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ビーケーワン書評コラム

ソックス定点観測

[4]ミードのもうひとつの社会心理学講義(2001.4.30)

デューイ=ミード著作集 13 社会心理学講義・社会的自我
著者:J.デューイ〔著〕,他
出版:人間の科学新社
発行年月:2001.4
本体価格:\2,500


 ジョージ・ハーバート・ミードの自我論は、その後のシンボリック相互作用論全体に影響をおよぼしただけでなく、社会学の人間観自体を根底からくつがえした画期的なものでした。しかし、ミード自身は難解で有名な論文しか書かずに死んでしまったので、当時それを理解できたのはごくわずかな人たちだったようです。

 ミードの死後に学生たちの講義ノートに基づく『精神・自我・社会』が出版されますが、それでも理解されないまま、1960年代になって後継者たちがふつうの社会学語で語るようになってはじめて「再発見」されたんです。まあ、ソシュールと似ていますね。

 もちろんミードの講義にはいろんなヴァージョンがありえるはずで、1982年にミラーが編集したものが出版され、そのあたりから『精神・自我・社会』とは異なるミード像が描かれ始めたように思います。今回の「デューイ=ミード著作集13」は、そのミラーの編集した1927年の社会心理学講義が翻訳されています。あわせて自我論関連の主要論文も訳されていますので、この本はミード研究の基本文献になりうる翻訳書になるでしょう。それでも、読むのに苦労しますよ。

 それぞれには先行訳がありますので、比較して読まれるといいかもしれません。

 →『個人と社会的自我』(いなほ書房)データなし
 →『社会的自我』

(2001.4.30.nom)


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