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ビーケーワン書評コラム

エディター書評2000-2001年

おいしいところだらけの社会学

森下伸也『社会学がわかる事典』日本実業出版社


 それでいいのだ。社会学はおいしい学問である。しかし、世の中の社会学者も知識人もマスコミも読書人も、それをうまく伝えていない。世間の多くの人たちも勘違いして、おもしろがっていたり、訳知り顔でバカにしていたりする。

 本書はそんなすべての人たちにおすすめしたい画期的な入門書である。この本のいいところは、

(1)ひとりの社会学者が勉強して書いていること。
(2)相当に広いテーマを網羅していること。
(3)社会学への愛情があること。
(4)秘密を知ってしまった人特有の伝達願望があること。
(5)「それを言っちゃあオシマイよ」というようなことを言ってしまうこと。

 要するに、知りすぎた者は語れないのだ。細かいことにこだわってしまうからだ。ある程度、その研究自体から距離が置ける先生の方が思い切った説明ができるものだ。つまり、わかりやすい。そしてオーソドックス。「それを言っちゃあオシマイよ」が大事なのは、それこそ社会学の本質だからだ。それを可能にするのは愛情とユーモアである。そのあたりは、共著『パラドックスの社会学』で発揮された著者の面目躍如たるところである。

 というわけで、その片鱗を味わっていただくために用意した細目次、とくとご覧あれ。


序 イントロダクション社会学(省略)

第1章 行為論の世界(省略)

第2章 相互作用論の世界

ひとにはたくさんの顔がある 地位と役割
役割を分類してみよう 二種類の分類法
ひとを悩ます役割葛藤 役割葛藤
ひとはみなブリっ子である 役割演技と印象操作
「役割」の役割とは? ダブルコンティンジェンシー
「見る自分」と「見られる自分」 自我の構造
「ほんとうの自分」とは? 役割距離
人間は意味を生きている 象徴的相互作用
「悪い」と思えば悪くなる 予言の自己成就とラベリング
贈り物が社会をつくる 社会的交換

第3章 集団論の世界

集団とは何か 集団と相互作用
個人にとっての集団、社会にとっての集団 個人集団社会
群集は集団? 集まり群衆公衆大衆
内集団と外集団とは? 集団のメカニズム
スケープゴートは団結力を高める 集団のメカニズム
熱心党と非寛容 集団のメカニズム
集団を分類してみよう 集団の諸類型
官僚制はお役所だけではない 官僚制的組織
“お役所仕事”はなぜ効率が悪いのか 官僚制的組織
組織が人間を化石化する 官僚制的組織
組織はどこまで効率化できるか 科学的管理法
人間的な組織とは? インフォーマルグループ

第4章 社会の構造

「構造」と「機能」で社会を見る 構造と機能
機能を分類してみよう 順機能逆機能と顕在機能潜在機能
機能分化の原理 AGIL
人生とは闘いなり!? 闘争と競争
ルールのある闘い、ルールなき闘い 闘争ルール暴力
権力とは何か 権力と支配
権力と権威はどこが違うか 権力と権威
カリスマとは何か 支配の三類型
資本家階級と労働者階級 マルクスの階級論
消滅する階級闘争 階級闘争の制度化
階級と身分はどこが違うか 階級と身分
階層とは何か 階層の概念
不平等は悪いこと? 社会移動
色男、金も力もなかりけり 地位の一貫性と非一貫性

第5章 全体としての社会(省略)

第6章 社会の変動

分業が世界を変える 機械的連帯から有機的連帯へ
世界の呪術からの解放 合理化
群集心理とは何か 群集行動
人間はなぜ群れたがる? 集合的沸騰
民衆が動くとき 集合行動
“ただ乗り”する人々 フリーライダー問題と社会的ディレンマ
IT革命は世界をどう変える? 情報化
メディアの発達がもたらす諸問題とは? 情報化
グローバル化とは何か グローバル化
グローバル化は世界に何をもたらす? グローバル化

第II部 社会学アラカルト

ひとはなぜ遊ぶのか 遊びの社会学
遊びを分類してみよう 遊びの社会学
ほんとうの教育は遊びである 遊びの社会学
商品化される遊び 遊びの社会学
コケットリー〜お色気のメカニズム 色気の社会学
ひとはなぜ占いが好きか 占いの社会学
うわさが凶暴化するとき うわさの社会学
流行歌は近代とともに 音楽の社会学
学校は工場である 学校の社会学
学校が生きる力を奪う 学校の社会学
科学技術は近代を超えるか 科学技術と社会学
結婚相手の選び方 結婚の社会学
結婚を分類してみよう 結婚の社会学
当世結婚事情〜晩婚化と非婚化 結婚の社会学
ひとはなぜ結婚するの? 結婚の社会学
離婚する夫婦が増えている理由 結婚の社会学
少子化はなぜ進む? 少子化の社会学
高度経済成長という大事件 生活の社会学
孤独と退屈をたいせつにしよう 孤独の社会学
孤独と退屈の不足がもたらすものは? 孤独の社会学
ひとはなぜ自殺するのか 自殺の社会学
生と死を考える 死生観の社会学
死を思うとき、生はいっそう輝きを増す 死生観の社会学
ひとは自由をきらう 自由の社会学
宗教と呪術はどう違う? 宗教の社会学
ひとはなぜ宗教を求めるか 宗教の社会学
宗教を分類してみよう 宗教の社会学
宗教は社会の役に立つか 宗教の社会学
宗教の進化世俗化再魔術化 宗教の社会学
オウム真理教事件はどこがこわいか 宗教の社会学
大学は監禁施設である 大学の社会学
自分をなくした現代人 伝統指向自己指向他者指向
売春はなぜいけないか 売春の社会学
ひとはなぜ犯罪が好きなのか 犯罪の社会学
犯罪をゼロにする方法 犯罪の社会学
犯罪が社会を救う 犯罪の社会学
刑務所は学校である〜刑罰の社会史 犯罪の社会学
医療が健康を奪う 病院の社会学
プロテスタンティズムが資本主義を生んだ プロテスタンティズム
マージナルマンが文化を創造する マージナルマン
流行がうまれるメカニズムとは? 流行の社会学
ひとが旅に出る理由 旅行の社会学
働くことの意味〜二つの労働観 労働の社会学
働く喜びとは〜自己実現としての労働 労働の社会学
労働はいかにして苦痛となったのか 労働の社会学
未来を暗示するフリーター 労働の社会学
笑いを社会学してみよう 笑いの社会学
笑いのルールを身につける 笑いの社会学

第III部 社会学のあゆみ(省略)

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【細目次】

序 イントロダクション社会学

社会学とはどんな学問? *社会学とは
「社会」って何だ? *社会学とは
社会とは人間の関わりである *社会学とは
ひとりでも社会である *社会学とは
何でもありの社会学 *社会学とは
社会学の基本を知ろう *理論社会学
理論社会学ではこう考える *理論社会学
オールマイティの理論社会学 *理論社会学
社会学に関係の深い学問は? *社会学の隣接領域
「近代」という言葉の使い方 *前近代・近代・脱近代

コラム1 社会学と民主主義

第I部 社会学の理論

第1章 行為論の世界

無為も行為である *行為と行動
行為にも二種類ある *自己従足的行為と手段的行為
ローマは一日にしてならず *連鎖型手段的行為
文明が文明を破壊する!? *文明の逆説
行為を分類してみよう *行為の四類型
欲求のピラミッドとは? *欲求五階層説
自分に価値があると思いますか? *対自欲求
満足の公式ってどんなもの? *欲求の相対性理論
人間は比較のなかを生きている *準拠集団
何をやるにも資源がいる *資源の四類型
ルールなくして社会なし *社会規範
ヒトはいかにして人間になるか *社会化
アノミーが犯罪を生む *アノミー
価値観が社会を支える *パターン変数
「個人主義」を因数分解してみよう *個人主義の五要素
パーソナリティの共通性と個性 *パーソナリティ

コラム2 政策科学としての社会学

第2章 相互作用論の世界

ひとにはたくさんの顔がある *地位と役割
役割を分類してみよう *二種類の分類法
ひとを悩ます役割葛藤 *役割葛藤
ひとはみなブリっ子である *役割演技と印象操作
「役割」の役割とは? *ダブルコンティンジェンシー
「見る自分」と「見られる自分」 *自我の構造
「ほんとうの自分」とは? *役割距離
人間は意味を生きている *象徴的相互作用
「悪い」と思えば悪くなる *予言の自己成就とラベリング
贈り物が社会をつくる *社会的交換

コラム3 社会学と資格職業

第3章 集団論の世界

集団とは何か *集団と相互作用
個人にとっての集団、社会にとっての集団 *個人集団社会
群集は集団? *集まり群衆公衆大衆
内集団と外集団とは? *集団のメカニズム
スケープゴートは団結力を高める *集団のメカニズム
熱心党と非寛容 *集団のメカニズム
集団を分類してみよう *集団の諸類型
官僚制はお役所だけではない *官僚制的組織
“お役所仕事”はなぜ効率が悪いのか *官僚制的組織
組織が人間を化石化する *官僚制的組織
組織はどこまで効率化できるか *科学的管理法
人間的な組織とは? *インフォーマルグループ

コラム4 日本の社会学

第4章 社会の構造

「構造」と「機能」で社会を見る *構造と機能
機能を分類してみよう *順機能逆機能と顕在機能潜在機能
機能分化の原理 *AGIL
人生とは闘いなり!? *闘争と競争
ルールのある闘い、ルールなき闘い *闘争ルール暴力
権力とは何か *権力と支配
権力と権威はどこが違うか *権力と権威
カリスマとは何か *支配の三類型
資本家階級と労働者階級 *マルクスの階級論
消滅する階級闘争 *階級闘争の制度化
階級と身分はどこが違うか *階級と身分
階層とは何か *階層の概念
不平等は悪いこと? *社会移動
色男、金も力もなかりけり *地位の一貫性と非一貫性

コラム5 社会学会の風景

第5章 全体としての社会

全体社会とは何か *全体社会の概念
産業社会とは資本主義社会である *産業社会論
産業社会とはどんな社会? *産業社会論
現代社会の抱えるパラドックス *産業社会論
市民とは何か *市民社会論
大衆はだだっ子である *大衆社会論
大衆が政治をダメにする *大衆社会論
真のエリートとは? *エリートと大衆
教育は暴力である *階級の文化的再生産
文化の民主化とアウラの消滅 *大衆社会の文化状況
国家とは何か *国家論
民族紛争はなぜおこる? *民族人種国家
世界はひとつのシステムである *世界システム論

コラム6 アメリカ社会学会

第6章 社会の変動

分業が世界を変える *機械的連帯から有機的連帯へ
世界の呪術からの解放 *合理化
群集心理とは何か *群集行動
人間はなぜ群れたがる? *集合的沸騰
民衆が動くとき *集合行動
“ただ乗り”する人々 *フリーライダー問題と社会的ディレンマ
IT革命は世界をどう変える? *情報化
メディアの発達がもたらす諸問題とは? *情報化
グローバル化とは何か *グローバル化
グローバル化は世界に何をもたらす? *グローバル化

コラム 当世大学院事情

第II部 社会学アラカルト

ひとはなぜ遊ぶのか *遊びの社会学
遊びを分類してみよう *遊びの社会学
ほんとうの教育は遊びである *遊びの社会学
商品化される遊び *遊びの社会学
コケットリー〜お色気のメカニズム *色気の社会学
ひとはなぜ占いが好きか *占いの社会学
うわさが凶暴化するとき *うわさの社会学
流行歌は近代とともに *音楽の社会学
学校は工場である *学校の社会学
学校が生きる力を奪う *学校の社会学
科学技術は近代を超えるか *科学技術と社会学
結婚相手の選び方 *結婚の社会学
結婚を分類してみよう *結婚の社会学
当世結婚事情〜晩婚化と非婚化 *結婚の社会学
ひとはなぜ結婚するの? *結婚の社会学
離婚する夫婦が増えている理由 *結婚の社会学
少子化はなぜ進む? *少子化の社会学
高度経済成長という大事件 *生活の社会学
孤独と退屈をたいせつにしよう *孤独の社会学
孤独と退屈の不足がもたらすものは? *孤独の社会学
ひとはなぜ自殺するのか *自殺の社会学
生と死を考える *死生観の社会学
死を思うとき、生はいっそう輝きを増す *死生観の社会学
ひとは自由をきらう *自由の社会学
宗教と呪術はどう違う? *宗教の社会学
ひとはなぜ宗教を求めるか *宗教の社会学
宗教を分類してみよう *宗教の社会学
宗教は社会の役に立つか *宗教の社会学
宗教の進化世俗化再魔術化 *宗教の社会学
オウム真理教事件はどこがこわいか *宗教の社会学
大学は監禁施設である *大学の社会学
自分をなくした現代人 *伝統指向自己指向他者指向
売春はなぜいけないか *売春の社会学
ひとはなぜ犯罪が好きなのか *犯罪の社会学
犯罪をゼロにする方法 *犯罪の社会学
犯罪が社会を救う *犯罪の社会学
刑務所は学校である〜刑罰の社会史 *犯罪の社会学
医療が健康を奪う *病院の社会学
プロテスタンティズムが資本主義を生んだ *プロテスタンティズム
マージナルマンが文化を創造する *マージナルマン
流行がうまれるメカニズムとは? *流行の社会学
ひとが旅に出る理由 *旅行の社会学
働くことの意味〜二つの労働観 *労働の社会学
働く喜びとは〜自己実現としての労働 *労働の社会学
労働はいかにして苦痛となったのか *労働の社会学
未来を暗示するフリーター *労働の社会学
笑いを社会学してみよう *笑いの社会学
笑いのルールを身につける *笑いの社会学

コラム 社会学調査法

第III部 社会学のあゆみ

社会学の先駆者 *モンテスキュー
社会生理学と実証主義 *サン=シモン
「社会学」の誕生 *コント
社会は進化する *スペンサー
階級闘争が歴史を変える *マルクス
社会はモノである *デュルケム
社会とは相互作用である *ジンメル
客観性とは何か *ウェーバー
ヨーロッパ社会学多士済々 *デュルケムからフランクフルト学派
アメリカ社会学の台頭 *シカゴ学派
社会とはシステムである *パーソンズ
アメリカ社会学多士済々 *シカゴ学派とパーソンズ以降
多元化するパラダイム *現代社会学の諸潮流
群雄割拠の現状 *現代社会学の諸潮流

コラム 社会学上達のコツ


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