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4月 232012

平成24年度・国学院大学経済学部・野村ゼミ募集要項・速報

野村一夫・野村ゼミの募集要項です。公式のものは5月に教務課から配布されますが、野村ゼミだけ速報しておきます。

平成24年度 野村ゼミ 演習Ⅰ(新カリ)募集要項

▼公開ゼミをしないかわりに、くわしく書いてあります。少々長いですが、野村ゼミに応募しようかと考えている人は、しっかり読んでください。

(1) どのようなテーマについて勉強するゼミですか。

メディア文化論。
つまり、メディアを媒介した情報・コンテンツ・文化現象について研究する分野です。
たとえば、特定の雑誌や番組や作品の分析、音楽のトレンド、さまざまなブーム、ネット文化の変容、ニュース論、ジェンダー(男性・女性など)の描かれ方、特定の事件や事故や社会問題の描かれ方、食と健康とメディアの関係、サブカルチャーの研究などです。
もちろん他にもありえます。メディアを媒介した文化現象であればよしとします。要するに、メディアがそれらをどのように描いているか、どんなリアリティを構築しているかを問うのです。
授業で言えば「情報システムの基礎」と「情報メディア問題入門」が近いですが、これらはメディア文化論のごく一部をやっているだけなので、イメージしにくいかもしれません。経済学部のゼミとしては、たしかに少し逸脱しているのですが、私としては、一応「情報メディアコース」に対応するゼミと位置づけています(と言っても、ゼミ生のとっているコースはどれでもかまいません)。
もっと詳しくテーマ地図を示しましょう。何か興味を持てるものがあるか、ざっと見てください。
■メディア理論・文化理論
情報とは何か、情報学の理論、メディア・リテラシー、カルチュラル・スタディーズ、マクルーハン、言説分析、メディアと暴力、メディアと教育、メディアと経済、マス・メディアの影響、身体とメディア
■ジャーナリズム
ジャーナリズムとは何か、ジャーナリスト研究、報道と人権、犯罪報道、戦争報道、環境報道、医療報道、ノンフィクションはどうあるべきか、リーク論、災害報道
■新聞
全国紙の研究、地方紙の研究、業界紙の研究、新聞の歴史、新聞の終わり方
■出版
雑誌研究、出版社研究、ジャンル別雑誌比較、作家ブーム
■放送
ラジオの歴史、テレビの歴史、デジタル放送、免許制の研究、番組研究、視聴率問題、バラエティの研究
■広告
広告における特定メディアの効果、広告の歴史、広告作品研究、広告手法、イメージ広告、消費社会と広告、ブランドづくり、パブリシティの手法
■音楽
音楽形式・音楽ジャンルの研究、音楽業界の研究、特定作品の研究、インディーズ、演奏家研究、パンクの社会背景、オリジナル楽器演奏の社会史、シンセサイザーの歴史、サンプリングとは何か、タイアップ音楽、広告音楽、ケルト音楽、沖縄音楽
■映画
作品批評、監督研究、映像編集技法、配給会社の仕事、大衆動員手法、プロパガンダ映画、恋愛映画、SFX論
■写真
写真家研究、写真文化の変貌、思い出管理と写真、銀塩写真とデジタル写真
■インターネット
インターネットの歴史、ネット文化の諸形態、ネットビジネス、アマゾン研究、楽天研究、グーグル研究、インターネットと市民運動、CMC研究、ブログ論、掲示板研究、ネットの中の自我意識、HTMLとXML、ソーシャルメディア(フェイスブックやツイッターなど)
■情報社会と情報倫理
情報化社会論、消費社会、知的財産権、個人情報とプライバシー、ユビキタス時代、ユニバーサル・デザイン、ウィキリークス論、情報漏洩
■電話
電話の歴史、ケータイ・コミュニケーション、うわさと電話、電話と人間関係
■コミックとアニメとゲーム
作品研究、ジャンル研究、キャラクター研究、制作現場研究、手法研究、物語構造、ゲームの世界観、ポケモンビジネス
■メディアとカテゴリー
ジェンダー、子ども、若者、家族、老人、障害者、さまざまな「族」、地域性、吉本と関西文化
■国際コミュニケーション
通信社の役割、グローバル・メディア、CNN研究、アルジャジーラ研究
■電子メディア
ゲーム進化論、プリクラ進化論、カラオケ進化論、カーナビ進化論
■さまざまな文化とメディア
健康情報、栄養情報、スポーツ文化、メディアイベントとしてのスポーツ、アイドル現象、有名人というメディア現象、メディアとしてのクルマ、メディアとしての補聴器
■メディアと時代・世代
大正時代のメディア状況、戦時下のメディア、団塊世代とメディア、昭和30年代メディア、1970年代メディア、バブル期のメディア、団塊ジュニア世代のメディア経験、メディアの自分史、メディアの他人史

(2) 先生ご自身がお考えになるゼミのキーワードを3つまでお答えください。

発信型ゼミ(ゼミブログ、ゼミ雑誌、フェイスブックなどで発信しながら学ぶ)
メガ読みゼミ(1冊や2冊の本を読んで満足するのでなく10冊単位で読んでいく)
編集会議ゼミ(たえずクリエイティブな姿勢で、わいわいコミュニケーションしながら意思決定していく)

(3) どのような学生の応募を期待していますか。

知的にタフな人。自分の考えていることをオープンにできる人。発信型の知的トレーニングを行いますから、トレーニングされるつもりで来てください。「ひとりでまったり」なんて許しません。
それから「スピード感のあるゼミ」でもありたいので、ノリのいい人。陰で文句ばかりの皮肉屋さんはいりません。自分から役割を引き受けて、それを手がかりに成長していくような人を望みます。今はそうでなくても「そうありたい」という強い思いを抱いている人も歓迎します(ゼミで新しい自分を発見したり能力を開発したりすることは可能です)。
メディア文化論というテーマとの関連では、やはりメディア文化に対する熱い思いを持っている人ですね。
いつも本や雑誌を読んでいる人、映画や音楽などのメディア文化にはまっている人、議論の好きな人、さっさと文章が書ける人、パソコンで毎日メールを確認したり議論するネット系の人。このような人が向いています。反対に、雑誌を買って読む習慣のないような人には不向きです。要するに、世の中の動きに敏感で、発信力・発信意欲のある人を望みます。
ロックでも、J-POPでも、ファッションでも、ネットでも、ゲームでも、アニメでも、なんでもいいからメディア文化に「のめり込んだ」経験のある人を望みます。ひとつでもこういうものを持っている人は、他のメディア文化へも感度が高い可能性があるからです。ただし、好きなことだけをやれるわけではなく、メディア文化論全般を広く学んでいただきますので、そのつもりで来てください。「つぶしが効く人」になりましょう。

(4) ゼミの全体的な進め方を教えてください(1年半~2年半の全体像)。

■2年生の9月−1月+春休み
ジャンルごとに鮮度の高い本を指定します。それらを順次読破・討論して、メディア文化論の全体像と研究方法を学びます。こういう輪読ゼミをたんたんと進めると同時に、メディア文化批評の方法についても学び、ゼミブログを開設して「読める記事」(Mixiの日記のようなものではなく、雑誌の連載コラムのようなもの)を発信します。それに並行して、春休みには、ゼミ雑誌の企画・編集会議を進めます。この春はゼミカフェ形式でリラックスして(頭をほぐして)企画を練りました。
■3年生
前期は、雑誌制作のため、けっこうタイトな日程になります。企画をつめて取材・調査して原稿を書き、アドビのソフトを使ってページレイアウトを制作していきます。8月初旬か9月初旬あたりに2泊程度の合宿をしますが、ここで最終的に雑誌のファイルの統合作業などをします。
後期は個人研究を中心に展開します。発表は少なくとも2巡します。秋にはゼミ雑誌を刊行します。学年末には約1万字のゼミ論を提出していただきます。そのあとは就職活動に専念する感じになりますが、3月には追い出しコンパの行事があります。
■4年生
前期は就職活動の時期になるので、ゆるく進めます。指定教科書を12冊、1人1冊担当を決めて、軽く輪読していきます。この春に卒業した4年生は、就職活動中であるにもかかわらず、毎回半分以上の人が出席して、1回も休むことなく、1回につき1冊読んでいきました。9月には一泊程度の合宿をやります。後期は、ゼミ卒論をめざして個人報告を2巡する予定です。学年末にゼミ卒論を提出して終了です。ゼミ卒論は個人論文が基本ですが、グループ研究をやってもいいし、卒業制作のようなものでもかまいません。
4年生といえども、ゼミには常時出席を求めますので、就職活動で欠席したり遅刻する場合は、そのつど連絡用メーリングリストで報告することを義務づけています。

(5) 演習Ⅳ以外で、論文などを課す場合には、詳細(枚数や時期など)をご記入ください。

2年後期の期末にA4で3枚程度の書評(教科書の中から選択)。
3年後期の期末にA4で10枚程度のゼミ論(自由テーマ)。
4年後期の期末にA4で20枚程度のゼミ卒論(自由テーマ)。

(6) 教科書は使用しますか?教科書以外にどのような本を読みますか。

2年生の後期と4年生の前期に、毎回1冊の本を読んで議論します。本は私が指定します。基礎的な勉強なので、新書本と文庫本を中心に選書して教科書としています。ちなみに去年の教科書リストは以下の通りです。みんなで本を読んで、内容を報告してもらって議論します。原則として、全員が全部の本を読んで、それぞれのテーマについて討論します。

松永和紀『メディア・バイアス』光文社新書

南谷えり子・井伊あかり『東京・パリ・ニューヨーク ファッション都市論』 平凡社新書

林香里『〈オンナ・コドモ〉のジャーナリズム』岩波書店

宮入恭平『ライブハウス文化論』青弓社

安田雪『「つながり」を突き止めろ』光文社新書

井出口彰典『ネットワーク・ミュージッキング』勁草書房

米澤泉『コスメの時代』勁草書房

 このように2年後期には10冊程度をがっつり読みます。私は「メガ読み」と呼んでいます。3年前期には、雑誌の記事を書くために、いろいろ調べることになるでしょう。3年後期の自由研究では、最低、数冊の本を読んだ上でゼミ論を書いていただきますが、4年生のゼミ卒論を書くとなると、たいてい10冊ぐらいは読むことになります。とはいえ、難解な専門書と格闘するというより、イマドキのやさしい本をたくさん読むというイメージです。雑誌をたくさん読むような人は相性が良いです。

(7) パソコンの使用頻度やレベルを教えてください。

みんなで雑誌を作るので、そのさいパソコンでの作業が続きます。ふつうにパソコンが使えないと「足手まとい」になってしまい、みんなが迷惑します。授業で言うと「コンピュータと情報B」ぐらいを取っているといいでしょう。「コンピュータと情報C」各種まで取っている人は大歓迎です。
雑誌制作にはAdobeのプロ用レイアウトソフトなどを使用しますので、対応できる人が何人かいると望ましいです。もちろん、かんたんなレッスンはします(例年、みんな何とか使えるようになります)。
とは言うものの、全員がきっちりプロ用ソフトをやれなければならないというわけではないので、パソコンの不得意な人は、企画や取材や文章や写真撮影などで貢献すればいいのです。

(8) ゼミで勉強することを自分たちで決められますか。

提案してもらえれば決められます。本質的には、そのくらいが望ましいのですが、例年、「何をやっていいかわからない」というのが現状なので、私の方であらかた決めています。3年後期と4年後期は自由報告なので、メディア文化論であれば、テーマもやり方も自由です。これまでのところは個人別でテーマ報告してもらっていますが、共同研究というのがあってもいいでしょう。どんどん提案してください。

(9) 通常のゼミの勉強以外に、みんなで何かすることはありますか。

すでに述べたように、サブゼミ活動としてゼミブログと雑誌制作を行います。雑誌は、ここのところA4で60ページ・フルカラーという仕様ですが、印刷以外はすべて自分たちでやるので、けっこうたいへんです。雑誌制作のために、通常のゼミの時間以外にもグループで集まって作業することが多いです。サークルとのバッティングもけっこうあると思いますが、ゼミ優先で取り組める人のみ応募してください。サークル活動との両立はけっこうきびしいように思います。雑誌制作は、就職活動などで「自分が大学でやってきた実績」として提示できればいいなと思っています。漠然とではなく、そういうつもりで真剣に取り組んでください。
あとは合宿と飲み会です。私はメディア・リテラシーの第一歩は「一眼レフカメラを使いこなすこと」だと考えていますので、撮影会ができるとおもしろいですね。

(10) 合宿はありますか。どのような合宿ですか。

3年生の夏あるいは秋の合宿は、雑誌の編集作業の詰めをやります。それまでの作業の進行状態によって、合宿の「強度」は変わります。やることをやったら遊びます。
それに対して、4年生の合宿は、例年ゆるいです。指定テーマの議論をしたあとは、食べて、飲んで、遊んで、夜通し語る、といったところでしょうか。

(11) 現在、3年生、4年生はそれぞれ何人ずつですか?男女比は?

3年生は男子4人、女子8人。4年生は男子6人、女子5人。若木タワーの狭い研究室でやっている関係で12人以内にしぼっています。男女比を無理に同数にするようなことはしていません。人によります。しかし、野村ゼミでは総じて女子力が強く、みんなを引っ張っています。

(12) ゼミの雰囲気を教えてください。

野村ゼミは2004年度に開講しました。2006年度は私が国内派遣研究のため不開講でしたので、これまで8期分のゼミが開講したことになります。今回の募集は9期生になります。とくにゼミの伝統というようなものはありません。各学年のゼミは別々に行いますので、先輩からの影響というのも強くないように思います。各学年がそれぞれのゼミ文化を1から構築してもらえばいいと思っています。
これまでのゼミについては、先輩たちがサイトを構築するとともに雑誌を制作してきました。サイトについては、いつでも見れますので、経済学会自主管理サーバーの「プロジェクトKUIN」(http://kuin.jp)からアクセスしてご覧ください。

(13) 先輩たちの就職先はどんなところですか。傾向はありますか。

就職先はいろいろです。6期生までで言うと、高校教員(情報科)、新聞、テレビ、印刷、食品、スーパー、デパート、銀行、証券、商社、SE、制作プロダクション、アパレル、メガネ、美容ファッション、イベント企画、料理教室、警備会社、カフェ、結婚などです。大学院に進学したり、別の大学に編入学した人もいます。最初はメディア関係を目指していて、途中で志望を変えるケースがけっこうあるという傾向は、あるかもしれません。何人かは学内の「マスコミ塾」を受講していますが、マスコミへの就職はきびしいようですね。せめて「ゼミでこんなことをやりました」と胸を張って言えるようなことをやろうと考えて、通常のゼミ活動として(難易度の高い)雑誌制作をやってもらっているわけです。

(14) 先生はどのような方ですか。これまでのお仕事や性格や趣味などを教えてください。

一般的な紹介文を引用すると「野村一夫。1955年生まれ。社会学者。情報メディア論、医療社会学、社会理論などを研究。著書に『社会学感覚』『リフレクション』『社会学の作法・初級編』『インターネット市民スタイル』『インフォアーツ論』『子犬に語る社会学』『未熟者の天下』がある。最近の共著には『健康論の誘惑』『健康ブームを読み解く』『文化現象としての癒し』『健康不安社会を生きる』『よくわかる社会学史』などがある。インターネット上では、事実上日本で最初の本格的な社会学系サイト「ソキウス」の作者として社会学系ユーザーに知られる。」ということになりますが、ご覧の通り、経済学の研究者ではなく、社会学者です。とくにメディア文化への関心を一貫してもってきました。ネット論も健康ブーム論もメディア文化論の一部です。その意味で、経済学部にあって、やや場違いな研究者であることは承知しておいてください。私の研究世界については、私の個人サイト「ソキウス」をぜひご覧ください。本にすると十数センチ分の厚さのコンテンツを公開しています(http://socius.jp 1995年8月公開)。ここからブログ「ソシオリウム」(http://nomurakazuo.com)やツイッターやフェイスブックにリンクしています。nomurakazuoで検索してください。フェイスブックはぼちぼち書いていますが、ツイッターはネット世論の流し読み専用です。
性格的には、ばりばりの指導力で押すほうではないですね。自分の話をするよりも人の話を聴くのが好きです。それだけに、スピード感のない学生や発信力の乏しい学生にはいらだつほうかも。
趣味はと言えば、徹底した音楽マニアです。これまで半世紀に及ぶ人生のなかで、クラシック(バッハやモーツァルト、室内楽やピアノ曲など)やプログレッシブロック(シンセサイザーが好き)やジャズ(ピアノトリオ専門だったが最近はホーンもよし)などに傾倒してきました。CDは2000枚以上所有しています(LPもけっこうあります)。したがってオーディオにもうるさいです。カメラもけっこうハマりました(銀塩カメラはたくさん持っています)。ごく最近のマイブームは世界史と世界文学です(ゼミ生からは「先生、世界史の本、買い過ぎ〜!」と言われていますが、大人買いが止まりません!)。こうしてみると、ネット系社会学者である反面、中身はまったくアナログな人間です。
そう言えば、大人買いをふくめて、私の新書本『未熟者の天下』(青春新書インテリジェンス)において私の考え(大人論)を述べています。すでに品切れなので、アマゾンのマーケットプレイスで買って読んでみてください。

(15) ゼミのテーマ・活動・先生について参考になる本やサイトを教えてください。

たくさんの本を読んでほしいのですが、私のサイト「ソキウス」には数十冊の書評・紹介文がおさめられているので、ぜひ「ソキウス」(http://socius.jp)を見てください。

(16) 個別の質問がある場合にはどうすればよいですか?

オフィスアワーで対応(オフィスアワーの曜時:木曜4時限)815研究室に来てください。それから、説明会の際のブースで現役ゼミ生にきくのが1番いいと思います。
ア)メールで相談(アドレス:                   )
イ)オフィスアワーで対応(オフィスアワーの曜時: 木曜4時限目         )
ウ)公開ゼミを利用(公開ゼミ実施日:                  )
エ)その他(                              )

(17) その他、ご自由にお書き下さい。

■ふたつの路線
野村ゼミの活動は2つの路線から成り立っています。第1にアカデミックな「メディア文化論」、第2にジャーナリスティックな「メディア文化批評」です。メディア文化論では、本を読み、分析的に考えます。その成果はゼミ論に集約されます。メディア文化批評では、いろいろ調べて取材して、自由に論じてみます。その成果はゼミブログやゼミ雑誌に集約されます。この二つの路線をやりますので、ゼミの時間だけではまったくたりません。多くの時間をゼミに使える人でないと、ついてこれませんので、ご注意を。
■勉強の実際
2年後期の教科書輪読の場合は、1冊を3人ぐらいで分担して報告します。つまり、ひとりが後期に3回報告することになります。担当箇所をまとめるには3回ぐらい読まないと、きちんと整理された報告・問題提起になりません。1回目は本全体を通読、2回目は担当箇所を精読、3回目はレジュメ作成のための読みになります。
これにくらべて、3年後期の自由報告は、数冊の本を精読して、自分なりの問題提起としなければなりませんので、発表は2回しかないですが、ゼミ討論を盛り上げ、きちんとしたゼミ論につなげるためには、けっこう勉強しなければなりません。そうでないと、思わぬ恥をかくことになります。
■成績
成績評価は、雑誌制作を含む日常のゼミ活動参加と期末の書評・ゼミ論でします。共同作業が多いので成績がみんな同じになると思われがちですが、じっさいには、かなりの個人差が出る年があります。がんばった人、熱心な人、いい報告をした人、成果を上げた人は高く評価します。
■他のゼミと同様に、応募手続き自体はK-SMAPYでおこなっています。エントリーシートを提出するだけではなく、必ずK-SMAPYで登録してください。
■約束
野村ゼミに入られたら、(否が応でも)充実したゼミ生活をお約束します。しっかり、ついてきてください。
【課題内容】期限までにエントリシートを経済学部資料室(若木タワー9階)に提出してください。エントリーシートはワードで作成してA4で印刷して提出してください。エントリーシートには以下のことを書いてください。文体も形式も自由です。自由記述は、なるべく詳しく、たくさん書いてください。基本的には、たくさん書ける人を評価します(自分のことを書くのですから、野村ゼミの募集要項ぐらいの分量を書いてください)。なお、エントリーシートは私しか読みませんので、安心して書いてください。
・氏名・よみがな
・学科・組・コース
・メールアドレス(連絡用のメーリングリストのため。ケータイだけでなくパソコンのアドレスも書いてください。なければKEANのアドレスでけっこうです。合格した後は定期的にメールを確認してください。予定では夏中にメーリングリストを開設します。)
・募集要項を読んだ感想(かんたんに)
・野村ゼミ志望動機(詳しく)
・自己紹介(詳しくアピールしてください。将来の希望も。自慢話歓迎)
・これまで影響を受けてきたメディア文化(ポケモンからフェイスブックまで?の過去形の「メディアの自分史」)
・メディア文化について関心のあること(現在の自分の関心事を複数・なるべく具体的に詳しく熱く語ってください。私が理解できるかどうかを考慮する必要はありません)
・基礎演習で勉強したこと
・最近読んだ本について(何冊でも可、ジャンルは問わない)
・抱負(ゼミでやってみたいことなど)

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6月 152011

野村ゼミ8期生の選考終了

野村ゼミ8期生の選考が終わりました。応募総数42名。ひとり平均してA4でおよそ10枚ぐらいのエントリーシートを提出していただきました。うちにも短期間にこれだけ書けるポテンシャリティがあるということです。どうせなら全員合格にして、チームA、チームK、チームBに分けて競争してもらうこともできない話ではないですが、どうにも場所がありませんし、過去に似たことをして、うまく行かなかったんです。
というわけで、これらのエントリーシートを何回も読み込んで、12名を選びました。あくまでも内容本位で、ゼミでやっていけるのかを基準に選んだので、これで決定です。制度的には予備選考で決定して、そのメンバーをそのまま第一次選考の決定者とします。選考に漏れた人は、教務課からの通知ののち、ただちに他のゼミに再応募してください。応募者が20名未満のゼミのすべての中から応募できるはずです。20ゼミぐらいあると思います。テーマになじみがなくても、どうせ1から勉強するのですから、ゼミの雰囲気で選んでしまってもオーケーでしょう。ぜひどこかのゼミに入ることをお勧めしておきます。

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5月 272011

ただいま、ゼミ募集中

平成23年度 演習Ⅰ(新カリ) 募集要項

お名前(   野村一夫   )
開講パターン(開講するものに○をつけてください)

演習Ⅰ
サマセ
演習Ⅰ 演習Ⅰ
スプセ
演習Ⅱ 演習Ⅱ
サマセ
演習Ⅱ
スプセ
演習Ⅲ
前期
演習Ⅲ
サマセ
演習Ⅲ
後期
演習Ⅳ
 ○  ○

▼公開ゼミをしないかわりに、くわしく書いてあります。少々長いですが、野村ゼミに応募しようかと考えている人は、しっかり読んでください。

(1) どのようなテーマについて勉強するゼミですか。

メディア文化論。
つまり、メディアを媒介した情報・コンテンツ・文化現象について研究する分野です。
たとえば、特定の雑誌や番組や作品の分析、音楽のトレンド、さまざまなブーム、ネット文化の変容、ニュース論、ジェンダー(男性・女性など)の描かれ方、特定の事件や事故や社会問題の描かれ方、食と健康とメディアの関係、サブカルチャーの研究などです。
もちろん他にもありえます。メディアを媒介した文化現象であればよしとします。要するに、メディアがそれらをどのように描いているか、どんなリアリティを構築しているかを問うのです。
授業で言えば「情報システムの基礎」と「情報メディア問題入門」が近いですが、これらはメディア文化論のごく一部をやっているだけなので、イメージしにくいかもしれません。経済学部のゼミとしては、たしかに少し逸脱しているのですが、私としては、一応「情報メディアコース」に対応するゼミと位置づけています(と言っても、ゼミ生のとっているコースはどれでもかまいません)。
もっと詳しくテーマ地図を示しましょう。何か興味を持てるものがあるか、ざっと見てください。
■メディア理論・文化理論
情報とは何か、情報学の理論、メディア・リテラシー、カルチュラル・スタディーズ、マクルーハン、言説分析、メディアと暴力、メディアと教育、メディアと経済、マス・メディアの影響、身体とメディア
■ジャーナリズム
ジャーナリズムとは何か、ジャーナリスト研究、報道と人権、犯罪報道、戦争報道、環境報道、医療報道、ノンフィクションはどうあるべきか、リーク論、災害報道
■新聞
全国紙の研究、地方紙の研究、業界紙の研究、新聞の歴史、新聞の終わり方
■出版
雑誌研究、出版社研究、ジャンル別雑誌比較、作家ブーム
■放送
ラジオの歴史、テレビの歴史、デジタル放送、免許制の研究、番組研究、視聴率問題、バラエティの研究
■広告
広告における特定メディアの効果、広告の歴史、広告作品研究、広告手法、イメージ広告、消費社会と広告、ブランドづくり、パブリシティの手法
■音楽
音楽形式・音楽ジャンルの研究、音楽業界の研究、特定作品の研究、インディーズ、演奏家研究、パンクの社会背景、オリジナル楽器演奏の社会史、シンセサイザーの歴史、サンプリングとは何か、タイアップ音楽、広告音楽、ケルト音楽、沖縄音楽
■映画
作品批評、監督研究、映像編集技法、配給会社の仕事、大衆動員手法、プロパガンダ映画、恋愛映画、SFX論
■写真
写真家研究、写真文化の変貌、思い出管理と写真、銀塩写真とデジタル写真
■インターネット
インターネットの歴史、ネット文化の諸形態、ネットビジネス、アマゾン研究、楽天研究、Mixi研究、インターネットと市民運動、CMC研究、ブログ論、掲示板研究、ネットの中の自我意識、HTMLとXML、ソーシャルメディア(フェイスブックやツイッターなど)
■情報社会と情報倫理
情報化社会論、消費社会、知的所有権、個人情報とプライバシー、ユビキタス時代、ユニバーサル・デザイン、ウィキリークス論、情報漏洩
■電話
電話の歴史、ケータイ・コミュニケーション、うわさと電話、電話と人間関係
■コミックとアニメ
作品研究、ジャンル研究、キャラクター研究、制作現場研究、手法研究、物語構造、世界観
■メディアとカテゴリー
ジェンダー、子ども、若者、家族、老人、障害者、さまざまな「族」、地域性、吉本と関西文化
■国際コミュニケーション
通信社の役割、グローバル・メディア、CNN研究、アルジャジーラ研究
■電子メディア
ゲーム進化論、プリクラ進化論、カラオケ進化論、カーナビ進化論
■さまざまな文化とメディア
健康情報、栄養情報、スポーツ文化、メディアイベントとしてのスポーツ、アイドル現象、有名人というメディア現象、メディアとしてのクルマ、メディアとしての補聴器
■メディアと時代・世代
大正時代のメディア状況、戦時下のメディア、団塊世代とメディア、昭和30年代メディア、1970年代メディア、バブル期のメディア、団塊ジュニア世代のメディア経験、メディアの自分史、メディアの他人史

(2) 先生ご自身がお考えになるゼミのキーワードを3つまでお答えください。

発信型ゼミ(ゼミブログ、ゼミ雑誌、ツィッターなどで発信しながら学ぶ)
メガ読みゼミ(1冊や2冊の本を読んで満足するのでなく10冊単位で読んでいく)
編集会議ゼミ(たえずクリエイティブな姿勢で、わいわいコミュニケーションしながら意思決定していく)

(3) どんな学生の応募を期待していますか。

知的にタフな人。自分の考えていることをオープンにできる人。発信型の知的トレーニングを行いますから、トレーニングされるつもりで来てください。「ひとりでまったり」なんて許しません。
それから「スピード感のあるゼミ」でもありたいので、ノリのいい人。陰で文句ばかりの皮肉屋さんはいりません。自分から役割を引き受けて、それを手がかりに成長していくような人を望みます。今はそうでなくても「そうありたい」という強い思いを抱いている人も歓迎します(ゼミで新しい自分を発見したり開発したりすることは可能です)。
メディア文化論というテーマとの関連では、やはりメディア文化に対する熱い思いを持っている人ですね。
いつも本や雑誌を読んでいる人、映画や音楽などのメディア文化にはまっている人、議論の好きな人、さっさと文章が書ける人、パソコンで毎日メールを確認したり議論するネット系の人。このような人が向いています。反対に、雑誌を買って読む習慣のないような人には不向きです。要するに、世の中の動きに敏感で、発信力・発信意欲のある人を望みます。
ロックでも、J-POPでも、ファッションでも、ネットでも、ゲームでも、アニメでも、なんでもいいからメディア文化に「のめり込んだ」経験のある人を望みます。ひとつでもこういうものを持っている人は、他のメディア文化へも感度が高い可能性があるからです。ただし、好きなことだけをやれるわけではなく、メディア文化論全般を広く学んでいただきますので、そのつもりで来てください。

(4) 教科書は使いますか。

2年生の後期と4年生の前期に、毎回1冊の本を読んで議論します。本は私が指定します。基礎的な勉強なので、新書本と文庫本を中心に選書して教科書としています。今年の教科書リストは以下の通りです。みんなで本を読んで、内容を報告してもらって議論します。原則として、全員が全部の本を読んで、それぞれのテーマについて討論します。

松永和紀『メディア・バイアス』光文社新書 南谷えり子

井伊あかり『東京・パリ・ニューヨーク ファッション都市論』 平凡社新書

林香里『〈オンナ・コドモ〉のジャーナリズム』岩波書店

宮入恭平『ライブハウス文化論』青弓社

安田雪『「つながり」を突き止めろ』光文社新書

井出口彰典『ネットワーク・ミュージッキング』勁草書房

米澤泉『コスメの時代』勁草書房

(5) ゼミの全体的な進め方を教えてください(1年半~2年半の全体像)。

■2年生の9月−1月+春休み
ジャンルごとに鮮度の高い本を指定します。それらを順次読破・討論して、メディア文化論の全体像と研究方法を学びます。こういう輪読ゼミをたんたんと進めると同時に、メディア文化批評の方法についても学び、ゼミブログを開設して「読める記事」(Mixiの日記のようなものではなく、雑誌の連載コラムのようなもの)を発信します。それに並行して、ゼミ雑誌の企画・編集会議を進めます。
■3年生
前期は、雑誌制作のため、けっこうタイトな日程になります。企画をつめて取材・調査して原稿を書き、アドビのソフトを使ってページレイアウトを制作していきます。9月初旬あたりに2泊程度の合宿をしますが、ここで最終的に雑誌のファイルの統合作業などをします。
後期は個人研究を中心に展開します。発表は少なくとも2巡します。秋にはゼミ雑誌を刊行します。学年末にはゼミ論を提出していただきます。そのあとは就職活動に専念する感じになりますが、3月には追い出しコンパの行事があります。
■4年生
前期は就職活動の時期になるので、ゆるく進めます。指定教科書を12冊、1人1冊担当を決めて、軽く輪読していきます。今年の4年生は、就職活動中であるにもかかわらず、毎回半分以上の人が出席して、1回も休むことなく、1回につき1冊読んでいきました。9月には一泊程度の合宿をやります。後期は、ゼミ卒論をめざして個人報告を2巡する予定です。学年末にゼミ卒論を提出して終了です。ゼミ卒論は個人論文が基本ですが、グループ研究をやってもいいし、卒業制作のようなものでもかまいません。
4年生といえども、ゼミには常時出席を求めますので、就職活動で欠席したり遅刻する場合は、そのつど連絡用メーリングリストで報告することを義務づけています。

(6) 演習Ⅳ以外で、論文などを課す場合には、具体例(枚数や時期など)をご記入ください。

2年後期の期末にA4で3枚程度の書評(教科書の中から選択)。
3年後期の期末にA4で10枚程度のゼミ論(自由テーマ)。
4年後期の期末にA4で20枚程度のゼミ卒論(自由テーマ)。

(7) 1年間にどのくらいの本を読むのですか。

2年後期には10冊程度をがっつり読みます。3年前期には、雑誌の記事を書くために、いろいろ調べることになるでしょう。3年後期の自由研究では、最低、数冊の本を読んだ上でゼミ論を書いていただきますが、4年生のゼミ卒論を書くとなると、たいてい10冊ぐらいは読むことになります。

(8) 本を読むのが苦手な人でもやっていけますか。

やっていけません。本はメディアの基本ですから。でも、高度に難解な学術書は扱わないので安心してください。やさしい本をたくさん読むというイメージです。雑誌をたくさん読むような人は相性が良いです。

(9) パソコンが使えないと、ついていけませんか。

ついていけません。みんなで雑誌を作るので、そのさいパソコンでの作業が続きます。ふつうにパソコンが使えないと「足手まとい」になってしまい、みんなが迷惑します。授業で言うと「コンピュータと情報B」ぐらいを取っているといいでしょう。「コンピュータと情報C」各種まで取っている人は大歓迎です。
雑誌制作にはAdobeのプロ用レイアウトソフトなどを使用しますので、対応できる人が何人かいると望ましいです。もちろん、かんたんなレッスンはします(例年、みんな何とか使えるようになります)。
とは言うものの、全員がきっちりプロ用ソフトをやれなければならないというわけではないので、パソコンの不得意な人は、企画や取材や文章や写真撮影などで貢献すればいいのです。

(10) ゼミで勉強することを自分たちで決められますか。

提案してもらえれば決められます。本質的には、そのくらいが望ましいのですが、例年、「何をやっていいかわからない」というのが現状なので、私の方であらかた決めています。3年後期と4年後期は自由報告なので、テーマもやり方も自由です。これまでのところは個人別でテーマ報告してもらっていますが、共同研究というのがあってもいいでしょう。どんどん提案してください。

(11) 通常のゼミの勉強以外に、みんなで何かすることはありますか。

すでに述べたように、サブゼミ活動としてゼミブログと雑誌制作を行います。雑誌は、ここのところA4で60ページ・フルカラーという仕様ですが、印刷以外はすべて自分たちでやるので、けっこうたいへんです。雑誌制作のために、通常のゼミの時間以外にもグループで集まって作業することが多いです。サークルとのバッティングもけっこうあると思いますが、ゼミ優先で取り組める人のみ応募してください。サークル活動との両立はけっこうきびしいように思います。雑誌制作は、就職活動などで「自分が大学でやってきた実績」として提示できればいいなと思っています。漠然とではなく、そういうつもりで真剣に取り組んでください。
あとは合宿と飲み会です。私はメディア・リテラシーの第一歩は「一眼レフカメラを使いこなすこと」だと考えていますので、撮影会ができるとおもしろいですね。

(12) ゼミの発表や課題の提出のために、どのくらいの勉強が必要ですか。

2年後期の教科書輪読の場合は、1冊を3人ぐらいで分担して報告します。つまり、ひとりが前期に3回報告することになります。担当箇所をまとめるには3回ぐらい読まないと、きちんと整理された報告・問題提起になりません。1回目は本全体を通読、2回目は担当箇所を精読、3回目はレジュメ作成のための読みになります。
これにくらべて、後期の自由報告は、数冊の本を精読して、自分なりの問題提起としなければなりませんので、発表は2回しかないですが、ゼミ討論を盛り上げ、きちんとしたゼミ論につなげるためには、けっこう勉強しなければなりません。そうでないと、思わぬ恥をかくことになります。

(13) 合宿はありますか。どのような合宿ですか。

3年生の秋合宿は、雑誌の編集作業の詰めをやります。それまでの作業の進行状態によって、合宿の「強度」は変わります。やることをやったら遊びます。
それに対して、4年生の合宿は、例年ゆるいです。食べて、飲んで、遊んで、夜通し語る、といったところでしょうか。

(14) 現在、3年生、4年生はそれぞれ何人ずつですか?男女比は?

3年生は男子7人、女子5人。4年生は男子6人、女子5人。若木タワーの狭い研究室でやっている関係で12人以内にしぼっています。男女比を無理に同数にするようなことはしていません。人によります。しかし、野村ゼミでは総じて女子力が強く、みんなを引っ張っています。

(15) 先輩たちの就職先はどんなところですか。傾向はありますか。

就職先はいろいろです。4期生(現在の4年生)までで言うと、新聞、印刷、食品、銀行、証券、商社、SE、制作プロダクション、出版、アパレル、メガネ、美容ファッション、イベント企画、料理教室などです。大学院に進学したり、別の大学に編入学した人もいます。最初はメディア関係を目指していて、途中で志望を変えるケースがけっこうあるという傾向は、あるかもしれません。何人かは学内の「マスコミ塾」を受講していますが、マスコミへの就職はきびしいようですね。せめて「ゼミでこんなことをやりました」と胸を張って言えるようなことをやろうと考えて、通常のゼミ活動のほかに(難易度の高い)雑誌制作をやってもらっているわけです。

(16) これまでのゼミの歴史・伝統を教えてください。

野村ゼミは2004年度に開講しました。2006年度は私が国内派遣研究のため不開講でしたので、これまで7期分のゼミが開講したことになります。今回の募集は8期生になります。ですから、とくに伝統というようなものはありません。各学年のゼミは別々に行いますので、先輩からの影響というのも強くないように思います。各学年がそれぞれのゼミ文化を構築してもらえばいいと思っています。
これまでのゼミについては、先輩たちがサイトを構築するとともに雑誌を制作してきました。サイトについては、いつでも見れますので、経済学会自主管理サーバーの「プロジェクトKUIN」(http://kuin.jp)からアクセスしてご覧ください。

(17) 先生はどのような方ですか。これまでのお仕事や性格や趣味などを教えてください。

一般的な紹介文を引用すると「野村一夫。1955年生まれ。社会学者。情報メディア論、医療社会学、社会理論などを研究。著書に『社会学感覚』『リフレクション』『社会学の作法・初級編』『インターネット市民スタイル』『インフォアーツ論』『子犬に語る社会学』『未熟者の天下』がある。最近の共著には『健康論の誘惑』『健康ブームを読み解く』『文化現象としての癒し』『健康不安社会を生きる』『よくわかる社会学史』などがある。インターネット上では、事実上日本で最初の本格的な社会学系サイト「ソキウス」の作者として社会学系ユーザーに知られる。」ということになりますが、ご覧の通り、経済学の研究者ではなく、社会学者です。とくにメディア文化への関心を一貫してもってきました。ネット論も健康ブーム論もメディア文化論の一部です。その意味で、経済学部にあって、やや場違いな研究者であることは承知しておいてください。私の研究世界については、私の個人サイト「ソキウス」をぜひご覧ください。本にすると十数センチ分の厚さのコンテンツを公開しています(http://socius.jp 1995年8月公開)。ここからブログやツイッターやフェイスブックにリンクしています。
性格的には、ばりばりの指導力で押すほうではないですね。自分の話をするよりも人の話を聴くのが好きです。それだけに、スピード感のない学生や発信力の乏しい学生にはいらだつほうかも。
趣味はと言えば、徹底した音楽マニアです。これまで半世紀に及ぶ人生のなかで、クラシック(バッハやモーツァルト、室内楽やピアノ曲など)やプログレッシブロック(シンセサイザーが好き)やジャズ(ピアノトリオ専門)などに傾倒してきました。CDは2000枚以上所有しています(LPもけっこうあります)。したがってオーディオにもうるさいです。カメラもけっこうハマりました(銀塩カメラはたくさん持っています)。ごく最近のマイブームは世界史と世界文学です(ゼミ生からは「先生、世界史の本、買い過ぎ〜!」と言われていますが、大人買いが止まりません!)。
そう言えば、大人買いをふくめて、私の新書本『未熟者の天下』(青春新書インテリジェンス)において私の考えを述べています。すでに品切れなので、アマゾンのマーケットプレイスで買って読んでみてください。なんと1円で売ってます(ただし送料はかかります)。

(18) ゼミのテーマ・活動・先生について参考になる本やサイトを教えてください。

たくさんの本を読んでほしいのですが、私のサイト「ソキウス」には数十冊の書評・紹介文がおさめられているので、ぜひ「ソキウス」(http://socius.jp)を見てください。さきほどの『未熟者の天下』も参照してください。

(19) 個別の質問がある場合にはどうすればよいですか?

オフィスアワーで対応(オフィスアワーの曜時:木曜4時限)募集期間中は5時限目も対応します。815研究室に来てください。

(20) その他、ご自由にお書き下さい。

■ふたつの路線
野村ゼミの活動は二つの路線から成り立っています。第一にアカデミックな「メディア文化論」、第二にジャーナリスティックな「メディア文化批評」です。メディア文化論では、本を読み、分析的に考えます。その成果はゼミ論に集約されます。メディア文化批評では、いろいろ調べて取材して、自由に論じてみます。その成果はゼミブログやゼミ雑誌に集約されます。この二つの路線をやりますので、ゼミの時間だけではまったくたりません。多くの時間をゼミに使える人でないと、ついてこれません。
■成績
成績評価は、雑誌制作を含む日常のゼミ活動参加と期末の書評・ゼミ論でします。共同作業が多いので成績がみんな同じになると思われがちですが、じっさいには、かなりの個人差が出る年があります。がんばった人、熱心な人、いい報告をした人、成果を上げた人は高く評価します。
重要!応募の仕方
期限までにエントリシートを経済学部資料室(若木タワー9階)に提出してください。エントリーシートはワードで作成してA4で印刷して提出してください。エントリーシートには以下のことを書いてください。文体も形式も自由です。自由記述は、なるべく詳しく、たくさん書いてください。基本的には、たくさん書ける人を評価します(自分のことを書くのですから、この文章ぐらいの分量を書いてください)。なお、エントリーシートは私しか読みませんので、安心して書いてください。
・氏名・よみがな
・学科・組・コース
・メールアドレス(連絡用のメーリングリストのため。ケータイだけでなくパソコンのアドレスも書いてください。なければKEANのアドレスでけっこうです。合格した後は定期的にメールを確認してください。予定では夏中にメーリングリストを開設します。)
・この文章を読んだ感想(かんたんに)
・野村ゼミ志望動機(詳しく)
・自己紹介(詳しくアピールしてください。将来の希望も。自慢話歓迎)
・これまで影響を受けてきたメディア文化(ジブリからツイッターまで?の過去形の「メディアの自分史」)
・メディア文化について関心のあること(現在の自分の関心事を複数・なるべく具体的に詳しく熱く語ってください。私が理解できるかどうかを考慮する必要はありません)
・基礎演習で勉強したこと
・最近読んだ本について(何冊でも可、ジャンルは問わない)
・抱負(ゼミでやってみたいことなど)
■応募手続き自体はK-SMAPYでおこなっています。エントリーシートを提出するだけではなく、必ずK-SMAPYで登録してください。
■約束
野村ゼミに入られたら、(否が応でも)充実したゼミ生活をお約束します。しっかり、ついてきてください。

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4月 172011

新入生へのメッセージ2011

昨日は経済学部のガイダンスでした。今年はホテルでの粛々とした入学式がないので、例年は入学式の後に大忙しにやってしまう学部ガイダンスを、じっくりやろうということになり、私もスピーチすることになりました。じつは昨年とほとんど同じスピーチです。「つながることの大切さ」を新入生に伝えておかなければならないというのが、ここのところの教務委員会での考えなのです。以下はそのメッセージの原稿です。
こんにちは、野村です。情報メディア関連を担当しています。まずは入学おめでとうございます。東日本大震災などで、大変な思いをして「いま、ここ」に来たという方も多いと思います。そういう方には「よく来たね!」「がんばったね!」と言いたい。
私のほうからはコミュニケーションの観点から二、三申し上げます。
まず「ネットワーキング」についてです。ネットワーキングとは、皆さんに即してかんたんに言えば「人間関係を連鎖的に作っていくこと」です。たくさんの友達を作り、その友達の友達と知り合ってゆくというプロセスを作り出すことです。
じつは、大学生活での大きな課題は、このネットワーキングなんです。つまり、「人間関係を連鎖的に作っていくこと」です。これはたんに友達だけでなく、先輩・後輩、先生、職員など、大学だけでもかなり大きなものになるはずです。
学内でのネットワーキングを積極的に進めていかないと、大学に来るのが面白くなくなってきます。たとえば、試験の前にも情報がまわってきません。
そもそも大学の単位は自分の努力で取っていくものですが、実態としては、友達のネットワークで取っていくものです。もちろん私たち教員は、ひとりひとりの努力の痕跡を答案用紙などから読み取って、個人としての努力を評価しようとしますが、友達のネットワークにはかなわない。「みんなでいっしょに賢くなっていく」という点から言うと、これはあながち悪いことではありません。いいですか。「みんなでいっしょに賢くなっていく」んですよ。
経済学部には一学年600人の人たちがいます。まあ、100人くらいであれば、そう苦労せずに自然に人間関係ができていきます。まとめてくれる人も現れて、そうして「ひとつのコミュニティ」のようなものができるんです。だから本人は何もしないでいても、なんとなく仲間内に加えてもらえる。
ところが皮肉なことに600人ともなると、「ひとつのコミュニティ」のようなものはできにくくなって、たくさんの小さな島のような集団に分散しがちです。それでもって、かえって人間関係が狭く薄くなりがちなんです。ひとりひとりが自分から積極的に友達づくりをしていかないと、いつのまにか孤立して、さびしい学生生活になってしまいます。
年に二回、成績の悪い学生を呼び出して修学相談というのをやるのですが、そういう学生はたいてい学内に友達がいないんですね。バイト友達がいくらいても、それだけではますます大学から遠ざかってしまう。遠心力が働くだけです。だから、学内にたくさんの友達や知り合いを作って、求心力を高める必要があります。つまり、この大学で新しい友達を作っていかなければならないんです。
私の知っている経済学部学生で、今回の震災の後に、友達300人の安否確認をした人がいます。すぐに確認できた人が250人。残り50人をいろんなメディアを使って連絡を取り続けて一週間でようやく全員の無事が確認できたそうです。ただし、被害にあった人はそれなりにいて、連絡が取れなかったのは理由がそれぞれあったとのことです。たとえば、津波で家が流されてしまった人もじっさいいたとのことでした。
ま、こういうふうに連絡を取りまくる人がいるからケータイがつながらないんだなと思うのは、かんたんです。私も「友達のメンテより、もっと勉強したら」と思わなくもなかったですが、むしろ私はとても感心しました。まず何より友達300人というのがすごい。そして、いろんなメディアを駆使することで、全員の安否を確認しきったことがすごい。こういう力が「ネットワーキング」なんですよ。
自分から声をかける。かけられたほうは、うれしいものですよ。
その第一歩は、自己紹介です。これは皆さんが思っている以上に重要です。なぜなら、だれも得体の知れない人と仲良くしようと思わないからです。何を考えているのか、何が好きなのか、どういう人なのかがわかってくると、ようやくコミュニケーションが可能になるものです。別の言い方をすると、「自分をオープンにすること」で初めて他人とコミュニケーションできる。このことをしっかり自覚しておいてください。
ちなみに、ここにいらっしゃる人たちは、私たち経済学部教授会が手間ひまかけて選び抜いた方々です。ほんとうに手間ひまかかりました。だから、変な人はいません。安心してください。自分をオープンにして大丈夫です。
来週20日の水曜には「クラスの集い」があります。22人前後でクラスを作り、基礎演習という科目を1年間いっしょに学びます。クラス担任もつきます。ここで最初の自己紹介をしていただきます。なるべく長い自己紹介を準備しておいてください。短い自己紹介はダメです。そこから新しいコミュニケーションは始まりにくい。たくさん話しましょう。
これは一種の大学デビューですから、手ぶらで臨むんじゃなくて、きちんと準備して、メモかお気に入りのものでも用意して臨んでください。ぼそぼそ話す人が多いですが、大きな声で話しましょう。大きな声ではっきりと自分をオープンにできるというのは、これも知性の証です。
経済学部では、こういう学びの絆づくりができるよう、たくさんの仕掛けを施しています。それらの仕掛けをきっかけにして、学びの絆を広げていってください。
第二点は「情報への感度を高めていこう」ということです。
まずは「新聞を読もう、本を読もう、雑誌を読もう」と言いたいのですが、今日は別の角度から言います。それは「ケータイの限界を知ろう」ということです。
今のケータイは上手に使えばかなりのことができますし、iPhoneなどのスマートフォンにすればパソコン並みになります。たとえば、いま現在、安くて、もっとも優秀な電子辞書はiPhoneですよ。辞書アプリを一万円分ぐらい詰め込んだら、の話ですけどね。
しかし、実態としては、そういう人は限られていて、現状では、ケータイは人間関係を保つ道具であって、知的に学ぶ道具になっていない。たとえばケータイやスマートフォンだけで大学水準のレポートは書けません。しかし、それにもかかわらず、ケータイで全部できると錯覚してしまうことが落とし穴なんです。
そこで、とりあえず2つのものを活用していただきたい。
ひとつは、手帳です。大学の授業では、けっこうたくさんの指示が出ます。「これしろ、あれしろ」というような指示です。これをしっかり受け止めてくれる学生はそう多くない。なぜなら手帳を中心に生活していないからです。大学では、こうした指示をだれもダメ押ししてくれないので、しっかり自分で情報管理をしなくてはなりません。手帳を持ちましょう。それでしっかりスケジュール管理をしてください。
もうひとつの道具はパソコンです。うちの大学にもコンピュータ教室があって、だれでもかんたんに使えます。けれども、正直言って、サービス過剰なんです。よくわかってなくても使えてしまうところがある。だから、たいていの人はパソコンやネットを使いこなせていない。やはり自分のマシンを持って、自分でしっかり管理して、自分でどんどん情報の世界を切り開いていけるようにしなければなりません。
やはりケータイだけではだめです。このことに気づかないで、ケータイだけで十分できているつもりになっている人が多いのです。ここはぜひ、ご両親か、おじいちゃん、おばあちゃん、親戚のおじさん、おばさんにパソコンをプレゼントしてもらいましょう。大学生活ではプリンターも必要ですよ。
最後に一点。国学院は、渋谷はもちろん、表参道にも代官山にも歩いていけるキャンパスです。ここはぜひ都心の大学で学ぶことのメリットを追求してください。都会的センスを磨いてください。そういうものは自然に身に付くと考えるのはまちがいです。いつまでたってもあか抜けない人はいる。だから、自覚的に学ぶことが大切です。これは社会に出る時の有力な武器になります。
残念ながら、この点について、私たち教員は学問一筋に生きてきましたので、うまく教えることができません。都会的センスやファッション感覚は、自分たちで街に出て、そこで学び取ってください。ご健闘を祈ります。

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